• Shiori W

<JP>”患者さんが、主人公” 女性鍼灸師による、女性のための鍼治療


さわ鍼灸院では、女性鍼灸師による女性のための鍼灸治療を提供する。福岡県久留米市に開業して7年目。今回は2部構成で、女性経営者として開業し、現在取り組んでいること、日本の伝統医療である鍼灸の歴史のお話しをお伺いしました。


フィンランドで見つけた、鍼灸師の仕事


ーー 鍼灸師を目指されたきっかけはありますか?

池田:20代は外国に憧れていた頃でした。

お金を貯めて外国へ行っていて、フィンランドへ29歳の時に行きました。

その時に外国へ1年間住んで、このままどこかに住めたらいいなと思っていました。しかし、30歳になった時、節目に感じ、このままこの生活を続けるにはいかんだろうと。


自分を見つめ直した時期、身近な体験が新しい道を開いた

池田:「チンチョン」って現地の子供から、中国人だって揶揄われたこともあります。むこうでは中国人も日本人でも変わらず、日本人からみてノルウェー人、スウェーデン人、フィンランド人が同じように見えことと同じですね。

住んだところが北欧だったこともあり、見た目からはっきり「自分はいやでもアジア人だな」と感じました。そんな中、フィンランドで鍼灸をしている日本人に出会って、鍼灸っていいなと思いました。実は、私も小さい頃から体が弱く、お灸と鍼で治してもらっていました。「あ、これで食べていけるんだ。」と思い、帰国後、鍼灸の学校を探しました。

意外とヨーロッパの方が、鍼灸に理解があり、瞑想(メディテーション)をはじめ東洋思想、オーガニックが大好きなんですよ。


ーー そうなんですか!鍼灸は馴染みがなく、怖いイメージがありますが。

池田:そうですよね、鍼灸は謎めいているイメージがあります。

実は調査結果が出ていて、鍼灸治療を受けたことある人は国民の5~7%とあるんですよ(笑)。

鍼灸の認知度も「まったく知らない、あまりよく知らない」が半数以上になります。


ーー うわ、そんなにも知られていないのですね。実際、鍼灸は誰が対象でしょうか?

池田:生まれる前から墓場まで、と言います。お子さんがまだ産まれる前の妊娠中の頃から死ぬまで1人の患者さんに関わることができます。

腰痛、肩こりに効くと思われている患者さんも多いのですが、よく針のメーカーさんが言われるのは、頭の先から足元まで色んな疾患に鍼灸は効くと。実は、鍼灸は体全体を巡る「気」を整えるためのものです。


ーー「気」とは何でしょうか?

池田:「体を動かしていくエネルギー」と説明しますね。エネルギーが動いて必要な水、血液、栄養が体全体に巡っていくと東洋医学では考えます。

「気」がちゃんと流れて、体の隅々までバランスのいい状態であることが健康な状態と考えるため、「気」がうまく流れず、何か過不足がある部位があるとそこで、病気が起こるという理論です。


たとえば、お水がダブルと浮腫み、足りないと脱水になるというように、体のどこかに偏りが出て血液の循環だけでなく、必要な水や栄養が、必要としている場所に隅々まで行き届かず、全体的に量は足りていても、どこかに溜まっている、偏っているという状態が起こるんですね。これを鍼灸では解決します。


ただ、絶対的に量が不足している場合は、鍼灸ではもうどうしようもできないですね・・・。

鍼灸をしたからエネルギーや血、水が新しくできるわけではありません。鍼灸の得意なことは、そこの交通整理をすることです。

ーー 女性が抱えやすい症状にいいと聞きます。

池田:そうですね。 女性疾患は相性がいいですし、冷えは得意ですよ。

女性の機能が働いてくれない、卵がなかなかできない、逆にオーバーヒートしている場合も、皮膚からの刺激で体のバランスを整えます。


ーー 女性のための治療期間は、どのくらいかかりますか?

池田:基本はその方の体調にあわせてオーダーメイドです。

生理痛の場合、長い間かけて生理に影響が出ている方が多いので、その場合は、同じように時間をかけて治療しなければいけません。


不妊治療で言えば最低3ヶ月〜です。医療保険が使えるので1回約4千円ですね。鍼灸の治療と合わせて、生活の状態を変えていただく必要があります。

さわ鍼灸院では、店内にベッドを2つ準備しつつ、基本は一人ずつ対応しています。

体の「気」のバランスを整える処置に合わせて、患者さんがゆっくり自分の時間を過ごせるような空間を提供しています。

”女性の方は話して気持ちをすっきりすることが必要な場合もあるので、1人ずつ対応して患者さんも安心して気持ちを話すことができます。”とお話しされる池田さん。


鍼灸では、患者さんが主人公。


池田:東洋医学では、患者さんの持つ自然治癒力を、私たちが与える刺激で高め、病気を治すという考えです。あくまで患者さん本人が治します。

本人が治したいと思っている人は治せますが、本当は治したくないという患者さんもいます。病気は、生活習慣と大きく関わりがあるため、もし治したいという意思がない場合、治療は進みません。

そして、鍼灸は死にそうになっている人は治せません。


その段階だと、病院での治療が必要です。西洋医学の点滴等の処置はすごいですよ。原因がわかっている時は、抗生物質や抗ウィルス剤で治せますから。


池田さんは、鍼灸師として多くの女性を診てきた。そんな彼女の本音を聞いた。


”子を無事に授かり、産むには適齢期がある。

欲しいと思った時、希望に沿って子供を作ることは難しい。”


ーー 日本では、これから女性の活躍と言われる時代ですが、池田さんから見て思うことはありますか?

池田:こう言ってしまうと、差別になっちゃうかもしれないのですが、実は女性が「さあ頑張るぞ」と思っていても、医学的にはメスとしてのピークは30代で、以降は下がり始めます。40歳前後で不妊治療を始める方も多いですが、子を産んだ後、育てる期間、またそこに親の介護が入るように、女性は年齢を重ねていくと家族を支える役を担い、そこに仕事での活躍も期待されてしまうと大変です。


それに不妊治療でお金をかけて、痛い思いをして、子供ができなくて悩む女性は多くいます。旦那さんのご両親から「子供はまだなの?」なんて言われた時には、奥さんは辛い。


ーー 家族を支えて、仕事も頑張ってとなると大変ですね。

日本の会社では、制度的に女性が子育て、介護をしながら働き続けることが難しい気がします。

池田:日本の環境では、働けない優秀な女性は多いです。

北欧の会社がそのままの体制で日本にきたら、日本企業は女性の採用はできなくなりそうです(笑)。

医療系の学会でも、結婚した女性が出張して、泊まりがけで学会に参加することは歓迎されません。方や、子育てに関して言えば、ベビーシッターを雇うことや、旦那さんが子供を見てくれることは日本では難しいです。オンラインで学会を開くと、そういう人も参加できます。

優秀な人材が「お家」にたくさん埋もれています。そうやって優秀な女性も働ける場所が増えると良いですね。


ーー 働きたくても、働けない女性もいますよね。お仕事の話で言うと、池田さんは、女性として事業してみてどうでしたか?

池田:男性の患者さんが来店された時は、怖いです。

女性1人でやっているということを知っていて予約を取る人がいます。「エッチなマッサージをしているでしょう?」という電話がかかってきたこともあります。

そういった経緯もあり、うちは女性専用のお店にしていますね。

その一方で、「女性鍼灸師の女性のための鍼灸」というコンセプトが集客の強みになっています。


ーー 女性が開業する時は気をつけないといけませんね。

池田:そうです。私の知っている他のお店もそうです。

女性1人で開業する場合は、厳しいです。

男性のお客さんが来る時は、絶対安全ということはありません。

防犯用のカメラを回すことや、防犯グッズを揃える対策が必要ですね。

あとがき:”患者さんが、主人公”とお話しされる池田さんは優しい笑顔で、色んな女性の悩みに寄り添ってきたプロの鍼灸師です。女性だから抱える悩み、体の不調をしっかり受け止めてくれます。ゆっくり時間をかけて池田さんの鍼灸の治療を受けてみませんか?


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オーナープロフィール

池田沢子さん 

「女性のための鍼灸 さわ鍼灸院」を開業し7年目。

フィンランドで日本人鍼灸師に出会い、帰国後、鍼灸師となる。

女性のための鍼灸を提供し、女性の抱える体の不調の改善や、不妊治療をサポートする。鍼灸院を経営する一方で、専門学校にて授業を持つ。

福岡県久留米市中央町38−23ユーズビル42


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2020.9月時点の情報です。

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